本格的な冬を迎える前に、不動産管理会社や自主管理しているオーナー様は(以下「管理者」という)、絶対にやっておいた方が良い事があります。それは、「空き室の室外にあるガス給湯器の中に貯まっている水を抜く」事です。
「え!何?」と思われるかもしれませんが、これは非常に重要なことです。ハワイなど常夏の国なら関係ないかも知れませんが、冬に外の水が凍ったり、多少でも雪の降る地域でしたら、損害になる前に必ず、水抜きを済ませることをお勧め致します。
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何故そんな必要性があるか?からご説明致します。ガス給湯器を使っている物件は、通常ブレーカーを入れた状態ですと、「凍結防止」に電力が使われています。その為入居中の部屋なら、長期で外出してブレーカーを下げている以外、まず心配はないかと思います(ごくたまに料金未納で、電気を止められているなんてことも(笑))。
しかし空き室だとどうでしょう?そう、もちろん電気が通っていないので、凍結してしまうのです。
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ガス給湯器は、給湯器の内部に水が通って、それを温めて使います。ですから、お湯の蛇口を閉めている状態でも、給湯器の内部には水が貯まっているのです。もちろん、空き室の時も同様です。
冬、水が凍れば、当然給湯器の水も・・・はい、凍ります。
ご存知かと思いますが、水が凍れば(液体→固体)体積が増えます。よって、給湯器の内部に残った水が凍れば、大抵は給湯器下部の水抜き栓(ドレイン・キャップ)から破裂します。この栓だけ替えればよい場合もありますが、給湯器自体が使えなくなったら大損害です。管理者の方は、管理責任も問われる問題です。
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赤い○の部分から、水が噴き出します!
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では、実際どの様に水抜きをすればよいかを、ご案内致します。
@給湯器の扉を開ける

給湯器の形は色々ありますが、やり方は大抵同じです。
A給湯器に繋がっている蛇口を閉める

これを閉めないと、水が止まらないので、一番重要なポイントです。
B2箇所のドレイン・コック(水抜き栓)を空け、水を出す

回しはじめは固いので、ペンチなどを使うことをお勧めします。また、水が出きる(止まる)までは確認しましょう。
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単純な作業ですが、一歩間違えると大変なことになります。くれぐれも、取り扱いにはご注意下さい。特に蛇口の閉め忘れは、自分が水浸しになるだけでなく、下手をすれば階下への漏水事故にも繋がりかねません。
1回の所要時間は3〜5分もあれば充分ですが、管理個数が多い管理者の方は、お手間かと思います。1回やれば済む事ですので、大切な管理物件をお守り下さい。
冬の間、空き室のブレーカーを入れっぱなしにしている管理者の方もいらっしゃるようです。これですと電気代もかかりますし、他者の方がご案内の際、間違ってブレーカーを落としてしまうかもしれません。絶対とは言いませんが、水抜きの方が良いと思います。
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個人的な感想ではありますが、型式が古いものはドレイン・キャップ(水抜き栓)にプラスチックを使っているものが多いので、破裂しやすいようです。比較的、金属製の物は丈夫なようですが、油断は禁物です。
あと注意して欲しいのが、外したドレイン・キャップ(水抜き栓)を紛失しないよう、充分に気をつけましょう。次に利用する際、このキャップがないと水漏れしますので。型式もありますし、これだけ注文すると、そこそこの値段もします。
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図入りの案内文をご利用希望の方は、こちら及び上の画像をクリックして、添付ファイルをご利用下さい(PDFファイル)。使い方をチェックする際、ご利用頂ければ幸いです。
不動産業者の方へ
不動産文例集のページに、水抜きの案内図をワード形式でダウンロードできる書式がございます。是非、ご利用下さい(但し、リンクにはパスワードが付いております)。
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